タイトル:最後の声
深夜、ひとりで家にいると、突然携帯電話が鳴った。画面には「知らない番号」と表示されている。怖くなりながらも、好奇心に勝てずに電話に出た。
「助けて……」かすれた女性の声が聞こえた。周囲は静まり返り、遠くで風が窓を揺らす音だけが響く。
「どこにいるの?」と尋ねると、声は「隠れてる……見つけないで……」と震えながら答えた。
電話は突然切れ、画面は真っ暗になった。怖くて部屋の電気をつけると、窓の外に誰かの影が映っていた。もう一度携帯を見ると、履歴にはさっきの電話番号が残っていた。
しかし、調べるとその番号は数年前に亡くなった女性のものだったと知った。彼女は事件に巻き込まれ、行方不明になっていたのだ。
その夜以来、誰も電話の声を聞くことはなかった。ただ、深夜になると携帯が勝手に鳴り、あの女性の声がかすかに聞こえるという。誰もその声に答えようとはしない。